【FRIDAY MUSIC】真夏の夜ふかし(Mayuco)
いきなり主題を無視するようで忍びないが、
ツーといえばカー、
真夜中といえば、
トム・ウェイツである。
みんなで楽しく飲み明かした日の帰り道も、
ひとり泣き明かし、朝を待つ時も、
自己嫌悪に苛まれる
どんなに惨めな夜だって、
トム・ウェイツの歌声は
何でもないありふれた私の日々を、
たちまち映画の一場面に変えてくれる。
真夜中だけ、
私を映画の中の主人公にしてくれる、
魔法のような音楽。
こんな人生も、
なかなか悪くないじゃない?
甘く優しい(ちょっといけない)
自己陶酔に溺れさせてくれる
大人の荒療治。
シンデレラの魔法は、
時計が真夜中の鐘をうつまでの期限だった。
魔法がとけて、
かぼちゃに戻った馬車と、
トカゲとネズミと一緒に
ボロボロの服を着たシンデレラ。
もしもシンデレラが
トム・ウェイツを知っていたら…
月明かりに照らされ、
トム・ウェイツの声を
頭の中で再生して口ずさめば、
新しい魔法にかかったはずだ。
あんなに急いで逃げ帰らなくたって、
甘く、少し苦い、
胸の痛みに酔えたかもしれないのに。
そんなビターな味を肴に、真夏の夜を深かしていくのもいい。
にがい、にがい、週末を!
Mayuco
TABLE THINGS
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