元気がない、と一口に言っても、
実際には、その度合いによって、3段階くらいに分かれている気がする。
レベル1:なんだかちょっとモヤっとする。イラつく。
大丈夫、わが故郷・静岡の宝=電気グルーヴに引っ張り上げてもらう。
電気のライヴに無理やり足を運び、頭を空っぽにして踊り倒せば、
心の霧も、汗と一緒に簡単に流れていきます。
※ちなみに、このLiveにいました、私↓
レベル2:じわじわと悲しみが押しよせて、とても踊る元気なんて残っていない。
大丈夫、自分だけが知っている(と思い込んでいる)マイナーなインディロックでも聴いて、自分の殻にこもり、自分で自分の自尊心をあたためなおそう。
ーーー
レベル3:ついに心打ち砕かれ、粉々に散り果てた・・・
そんな時、どうしてかこの曲を心が欲する。
Bob Dylan「Don't Think Twice It's All Right」
なぜ、こんなに胸に沁みてくるのだろう。
沁みてくるだけじゃない。
力がわいてくるから不思議だ。
言語の壁を飛び越えて、
粉々になったはずの私の心臓の残りカスをつついてくる。
日本語を話す私だけじゃない、
きっとタガログ語を話すあの子にだって、同じようにつっつくだろう。
そう確信できるほど、ディランはまっすぐに私に語りかけてくる。
たったひとり、私だけに。
真っ暗な部屋で、私たちは向かい合う。
すぐ近くで、ニヤと片頰を歪めて、
私の、もう、ひとかけらも残ってなんかない!
と思いこんでいた心臓を指でさす。
「ほら、まだ残ってるだろ?」って。
ーーーー
一度だけ、ディランのライブを観に行ったことがある。
人前でパフォーマンスをするには、
あまりにもひねくれたその性格は、
二階席からでも容易に察することができた。
そんないじわるなおじさんの唄が、
どうして言葉通じぬ女の心臓をつつくのか、
寄り添うのか、
私にはわからない。
だけどあつい水分が、からだじゅうから滲み出てくる。
目からじゃない。
涙じゃない。
からだの内側のおくから、何かがわいてくる。
タイトルの意味しかわからない。
きっと歌詞も調べない。
なくてもいい。
言語を理解する脳を飛び越え、
ダイレクトに胸をうつ音楽の不思議を
初めて体感したこの唄があれば、
私は、何度粉々に打ち砕かれたって平気だ。
目をつぶってこの曲を聴いてみよう。
どこでどんな言葉の中に埋もれていても、
ディランはあなただけに唄い、
そして心臓をつついてくる。
「ほら、まだ残ってるだろ?」って。
Mayuco

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